化学物質・
化学薬品に対する防護
有害な化学物質から作業者を守ることを目的として、化学防護服等を装着するなど、様々な対策を実施することです。
近年では洗剤のような、有害な化学物質とは認識の薄いものについての事故が多く報告されています。そのために、様々な化学物質を取り扱う作業や、有害な化学物質による皮膚損傷や体内への吸収を抑制・防止するために防護服等を着用します。
なぜ有害な化学物質に対する
防護装備を使用するのか
また、衣類等に有害物が付着することを防ぎ、他の場所への汚染拡大を防止する目的もあります。
使用場所の代表例としては、化学物質を製造、取り扱う工場での作業、食品製造工場での清掃作業、石綿を含む建材の撤去などがあげられます。
代表的なリスクの種類
およびその危険性
リスクの種類
(代表例)
・皮膚吸収による障害
・衣類等に付着した化学物質の持ち出しによる二次被害の発生
防護服の選定および注意事項
- 1使用する取扱物質の情報を収集する。
- 2作業内容、作業工程を分析し、リスクアセスメントを行う。
- 3リスクアセスメント結果を踏まえて、必要な保護具を保護手袋、保護眼鏡、防護服(保護衣: 腕カバー、エプロンなどを含む)、履物(靴カバーなどを含む)などから選択する。
- 4作業時間や作業の特長、及び取扱物質の性質等を踏まえて、必要な保護具の耐透過性能、耐浸透性能等を決め、耐透過性能から保護具の選定候補を決める。
- 5選定候補の保護具の取扱説明書を熟読し、選定候補の保護具が要求性能を満足することを確認し、再度リスクアセスメントを行い、リスクが低減されていることを確認する。必要に応じて、取扱物質、作業内容等を保護具メーカーに連絡し、選択に関する助言を受ける。
- 6保護具を選定し、併せて作業手順書を作成/改訂し、保護具の使用方法、管理方法を記載し、実際に使用する従業員を教育する。
リスクアセスメントによって有害化学物質を取扱う場合、若しくはそれらにばく露する可能性がある場合、それらのリスクに応じて適正な化学防護服を選択してください。
(A)作業環境、作業時間等に応じて、取扱う化学物質に対して十分な防護性能(耐透過性、耐浸透性)を有する適切な防護服素材や形状(デザイン)を選択してください。例えば、次のような検討例がありますが、これに限りません。
(ア)リスクアセスメントを実施し、どの化学物質に対し、許容されない身体ばく露が、どの身体部位に、どのような形態(化学物質の相(注1 )や量など)で、どれくらいのばく露時間で起こるか等を検討してください(注1 )ここでは、気体、液体、固体といった物質の三態のほか、複数の化学物質を使用するがばく露は単体の化学物質である、複数の化学物質の混合液である等を含む。
(イ)そのばく露形態に対し防護性能を持つ防護服素材を選定してください。例えば、気化又はガスの分離が起きない液体や固体であれば、その化学物質に対し耐浸透性のある防護服素材を気体や気化しやすく経皮吸収を起こす化学物質は耐透過性のある防護服素材を選定してください。また、作業時間中、防護性能が担保できるか防護服メーカーが提供する耐透過性試験結果等を用いて検討してください。
(ウ)ばく露する身体部位を覆うことができるデザインを選定してください。例えば、ガスや蒸気に対するばく露、ばく露位置を特定できない場合や浮遊粉じんへのばく露等がある場合は全身を覆うことができるデザインを選択し、また、液体の飛沫に対する身体の一部へのばく露がある場合は、その身体部位を覆うことのできる部分化学防護服(例えばエプロンやアームカバー)を選択してください。
(B)有害な化学物質を特定できない場合では、最高レベルの気密服を選択してください。